夜来の月

これまで巡った寺社や史跡のこと、好きな本や漫画のこと、時々大相撲

すべての道は大覚寺に通ず――遅ればせながらのご挨拶

改めまして、ようこそおいでくださいました。

十矢(とおや)と申します。

ご挨拶がてら、当ブログ開設に至る経緯を書いてみようと思います。

 

 

時代劇ロケ地を探して

私が京都の魅力に取り憑かれたのは、今から30年ほど前の中学生の頃。

当時は時代劇が毎日放送されていたぎりぎり最後の時代で、それを欠かさず見るのが私の生き甲斐でした。

一番最初にはまったのは、1987年に放送されていた『若大将天下ご免!』という作品で、主演は橋爪淳さん。

これで時代劇の面白さにどっぷりはまりました。

が、この頃はまだロケ地を巡ろうとまでは思わず、次にはまったのが1990年に放送を開始した『将軍家光忍び旅』でした。

主演は三田村邦彦さん。でも私が当時好きだったのは、隻眼の剣豪・柳生十兵衛を演じておられた勝野洋さん。

中学生女子が時代劇に出ているオジサマにきゃーきゃー言う姿は、親にとってはなかなか悩ましい物だったようです。

ちなみに、その頃にドはまりしていた他の作品は、同じく1990年古谷一行さん主演の『神谷源次郎捕物控』(高橋光臣さん主演でのちにリメイク)だったり、1991年小野寺昭さん主演『おらんだ左近秘剣帳』だったり、DVD化されていないちょっとマニアックな作品ばっかりだったりします。

そして、これらの作品が時代劇ロケ地巡りを始めるきっかけになりました。

 

すべての道は大覚寺に通ず

時代劇のEDクレジットで必ずと言って良いほど登場するのが

大覚寺

なのは時代劇好きなら誰でも知っている話。

勝野洋さん扮する柳生十兵衛様(当時の私はこの感覚)が歩いている場所を実際に歩いてみたい、というファン心理から初めて大覚寺を訪れたのが中学生の夏休み。

私の京都の寺社巡りのすべての始まりはここからでした。

 

すべての道は大覚寺に通……じてなかった?

 

念願叶って大覚寺を訪れて感激したものの、一つ大きな誤算だったのは、時代劇のロケはすべてここで行われていると思っていたこと。

これぞ中学女子の浅はかさ。

大覚寺に行けばドラマ内に出てくる場所は網羅できると思い込んでいたんですね。

ところが実際に行ってみると、そうではない。

ドラマに出てきたあそこがない、ここもない、そうか、大覚寺以外にもロケ地ってあるんだ、と思い知らされました。

以来、よくよく時代劇のEDを見ていると、大覚寺の他にも『二尊院』『仁和寺』『随心院』『光明寺』といった名前が出てくることに気づき、じゃあ他の所も行ってみたいとなるのが人情というもの。

以来年に二回、夏休みと春休みになると京都に通うのが私の中での大事な行事になり、巡った寺社仏閣はみるみる増えていき、気がつけば100を超えていました。

これが中学高校時代の話。

周囲と話が合うはずもなく、話し相手はもっぱら日本史の先生という有り様。

今でこそ若い女性が京都の寺社巡りをするのは一般的ですが、当時は思いっきり変人扱い。

実際寺社を巡っていても、若い女性を見かける事なんてまずありませんでしたし、拝観受付で珍しがられることが何度あったかしれません。

さぞかし信心深い女の子とでも思われていたのかもしれませんが、内実はそうではない。

その当時の目的はとにかく時代劇のロケ地を探したいという一心だったため、そのお寺の由来や寺宝などは二の次三の次。

今思えばなんと罰当たりで、なんと贅沢で、なんとなんともったいないことをしてきたのかと頭を抱えたい気持ちになるのですが、当時の私は新しいロケ地を見つけるのが生き甲斐で、年に二回の京都行きを指折り数えて待つ日々を送っていました。

 

京都で靴底を減らした少女時代

今のようにパソコンを叩けば地図や写真が出てくる時代とは違い、当時はガイドブックと観光地図を片手に親の運転するレンタカーに乗って巡るしか手段がありませんでした。

非効率この上もないまわり方でしたが、あれはあれで楽しかったし良い思い出になっていますし、何よりも自分の足で歩き回ったので京都の地理にかなり詳しくなりました。

今でも地図無しで歩ける場所がかなりあるのは、当時の経験のおかげです。

どうしても分からない場所はテレビ局に問い合わせて教えてもらったり、なんてこともしていました。時代ですね。

 

ロケ地巡りから寺社史跡巡りへ

そんなこんなで始まった時代劇ロケ地探しの旅だったのですが、次第に寺社そのものの魅力に気がつき始め、もともと歴史が好きだったことも相まって、ロケ地巡りから純粋な寺社史跡巡りの旅へと変化していきました。

京都だけではなく、日本のあちこちの史跡を巡るようにもなりました。

そんな私がこれまで巡ってきた寺社仏閣や史跡を少しずつご紹介していけたらと思い、このブログを立ち上げました。

至らないところだらけだとは思いますが、徐々に内容も充実させていきますので、気長にお付き合い頂けたら幸いです。